キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第38回:早い!安い?美味い! 再び100分以内で鑑賞出来る映画を紹介

今回は、再び短めの作品に出会う機会が多かったので100分以内に鑑賞できる作品を色々挙げていこうと思います。

私、結構短めの作品を重宝しています。なぜかって平日の夜でもイケるからです。

これは私の生活パターンなんでしょうけど、仕事から帰宅し、ご飯やら風呂やら済ますと大体21時に。そうなると23時までの2時間は、ほぼテレビドラマタイムに突入。映画見るのが好きだとドラマ見るのもおのずと好きになっていくものです。Netfilxで配信されているドラマにも手出ししてますから忙しい。で、23時以降になって「なーんか映画みてーなぁ」となる時があるんです。でも次の日もあるし、寝落ちする危険性があるからどうしようかと悩みます。そんな時の強い味方が短めの作品なんです。23時から見始めても終わりは0時半ぐらい。1時まであと30分じゃんって話なんですけど、この30分の壁が私にはデカい。まぁそんな私の生活リズムに寄り添ってくれるような絶妙な上映時間ってわけです。例えるならば小腹を満たす夜食といったところでしょう。

恐らく私と同じような境遇の人もいることを信じて、秋の夜長の過ごし方の参考にでもしてくれると嬉しいです。

 

 

captaincinema.hatenablog.com

↑前回の内容はこちら。

 

ハッピー・デス・デイ(2017年公開・上映時間:96分)

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 最近見た作品1本目。『パージ』シリーズや『ゲット・アウト』、『透明人間』など多くのホラー・サスペンス映画を世に送り出してきたブラムハウス・プロダクションズが手掛けたタイムループ系ホラー映画。時間を使ったトリックといえば『テネット』が話題ですが、こちらの方がずっとシンプルです。

主人公のクソビ○チ(ジェシカ・ローテ)がお誕生日に何者かに殺されてしまうのですが、なんとその殺される誕生日を何度も繰り返してしまいます。殺されて続けてその日をやり直していく中で、犯人追求を目指すことになるのです。

なぜタイムループしてしまうのかは理由は明らかにはなりませんので、そこの説明は欲しい気もしました。しかし仕掛け自体が面白いですし、不謹慎ながらも自然と笑えてくるのは不思議な魅力です。

また主人公がビ〇チってのも、ホラー映画じゃ珍しい気がしましたね。ビ〇チが死を重ねていくことで、強い意志を持った女性へと変貌していく成長物語としても要素もあるわけです。ここには新鮮さを感じました。

ちなみに、今作は続編があるようなので近いうちに見てみます。この作品で物語自体には終止符が付いているので、どう繋がるのか。また、タイムループする理由が明かされるのか。気になる点が結構あります。

 

フランシス・ハ(2012年公開・上映時間:86分)

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最近見た作品2本目。モダンダンサーとして成功することを夢見る女性、フランシス(グレタ・ガーヴィグ)の日常を描いたモノクロ作品です。

この女性ね、決して悪い人ではないのにどうも人間関係が微妙です。距離の取り方がいけないのか、フィルターが一枚あるような雰囲気。おかげで会話がイマイチ盛り上がらない。一番の問題は同居している女友達に依存しているところでしょう。部屋の片付けは自分じゃ出来ないし、ちょっと子供っぽい気もします。かと言ってモダンダンサーとしてのキャリアも順調に歩んでいるわけでもありません。色々ドン詰まりって感じです。

そんな彼女が、夢と人間関係に右往左往しながら少しずつ前へ進んでいこうとする姿を見ていると何だか元気付けられます。色々悩みがあっても決して悲観的にはならずに、自分らしさを貫いているのが一番魅力に見えます。完璧な人間なんていない。自分らしく生きるのが正解ってことかなぁ。

 

THE GUILTY/ギルティ(2018年公開・上映時間:88分)

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最近見た作品3本目。今作は雑音のない静かな環境で見ることをおススメします。なぜなら「声」だけが頼りのサスペンスだからです。

主人公は緊急コールセンターに勤める警察官。迷惑電話に近いような対応に追われる中、女性から誘拐されたという一本の電話がかかってきます。電話越しの声を頼りに女性を救うため奔走する主人公。しかしそこには、驚くべき真実が隠されているのです。

ポスターにも書かれていますが、想像力が試される映画です。時節主人公が電話でやり取りしているシーンしかないので、見ている側は、会話を聞き取りどんな状況か想像を膨らましていくしかないのです。ただ、事態が悪い方向に向かうに従って、画面全体が徐々に暗くなっていくなど、僅かな映像の変化もポイントとなっているように感じました。ハリウッドでのリメイクが決まったもの頷けるような面白いアイディアの作品でした。

 

ファントム・オブ・パラダイス(1974年公開・上映時間:92分)

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アンタッチャブル』(1987年公開)や『スカーフェイス』(1983年公開)のブライアン・デ・パルマ監督が撮ったミュージカル映画ミュージカル映画と聞くと華やかで綺麗な印象があるかもしれませんが、今作は違います。暴力的でギラギラした雰囲気を醸しており、それが最高な作品なのです。

自身の曲を盗作をされた後、濡れ衣を着せられて逮捕された主人公(ウィリアム・フィンレイ)。刑務所で受けた拷問により歯を失うし、脱走したのは良いけど事故に巻き込まれて顔の半分がぺしゃんこになったりと踏んだり蹴ったりな地獄の日々。そんな彼には思い人がおり、潰れた顔を仮面で隠しながら彼女を見守ることになっていきます。新たな地獄が待ち受けているとも知らず。

オペラ座の怪人』や『ノートルダムのせむし男』などをベースにしたぶっ飛びストーリーを、ロックミュージックを推進力に1歩どころか3歩先へいってしまうぐらいのハイスピードで展開。またカメラワークもハイテンションです。特に私の印象に残っているのは、中盤ぐらいの主人公が走る姿を後ろから映しているシーン。カメラマンが後ろから追っかけて撮っているのか手ブレが凄い。この手ブレが、臨場感と疾走感を演出していたと思いました。これが92分ってのが画期的。92分以上の満足感を得られることは間違いないと思いますね。

 

悪魔のいけにえ(1974年公開・上映時間:90分)

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 このコーナーでさらっと紹介するのは、勿体無い気がしますが…まぁいいでしょう。先ほど100分以内の映画は小腹を満たす感覚で見られると表現しましたけど、今作に限ってはそうはいきません。腹を括って見るべき怪作です。

ゲームの影響もあって、知名度は充分であろうレザーフェイスが登場するホラー映画。内容はとってもシンプルです。5人の若者が旅行中、テキサスの田舎街を通り過ぎたら変な家族に目を付けられ訳も分からず殺されていく、それだけです。若者が虐殺されるネタはホラー映画じゃあるあるな気はしますが、個人的には他とは全く違った異彩を放つ作品だと思っています。

私は今作を観る前は、チェーンソーで切り落として血がドバドバみたいなのを想像していました。かなり恐ろしい作品と噂を耳にしていましたから、ゴア描写シーンが満載なんだろうと。しかし、そんなシーンはありません(ちょっとはあるか)。そもそも流血や人体破壊シーン自体が少ないのです。本作はグロテスクさで恐怖を煽るのではなく、映像の質感や音などを巧みに利用しているのです。

まず映像。画質がめちゃめちゃ荒い。これが何だか見ていて落ち着かないのです。また、やけに開けた青空や美しい夕日などホラー映画には似つかわしくない綺麗な田舎風景が異様さを際立出せています。

そして音。よくある音楽でビックリさせる、いわゆるジャンプスケアの手法ではありません。チェーンソーの轟音と女性の狂った悲鳴。これがひたすた流れまくります。一部の人はうるさいと捉えるかもしれませんが、「うるさい」という感情を含めた非常に気分の悪いものとするためわざとやっているんだと思います。

映画館で見たら一体どうなるのでしょう。小心者の私は正気ではいられない気がします。

 

まとめ

以上5作品を紹介しました。前回の内容もひっくるめて考えてみると、ワンシュチュエーションものやホラー系統のジャンルに短い作品が多い傾向を感じました。また出会う機会が増えて、ネタが溜まったら吐き出そうと思います。

それではこの辺でお開きです。ありがとうございました。