キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第175回:映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』感想と考察

今回は現在公開中の映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3』を語っていこうと思います。毎度のことながら、ややネタバレ注意です。

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↑いつもならポスター画像ですが、今回はロケットさんのフィギュアで。

イントロダクション

どんどん世界観が大きくなって付いて行くのが大変になってきたMCUことマーベル・シネマティック・ユニバース(もう私は卒業かな)。その中でも異彩を放つならず者軍団 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの活躍を描くシリーズ3作目にして最終章になります。

アベンジャーズと共闘し宇宙の危機を救ったものの恋人のガモーラ(ゾーイ・サルダナ)を失ったスター・ロードことピーター・クイル(クリス・プラット)。ショックから飲んだくれ仲間たちに介抱されていたところ、ガーディアンズの面々に復讐を誓う超人アダム・ウォーロック(ウィル・ポールター)が急襲。メンバーの一人であるロケット(声:ブラッドリー・クーパー)が重症を負ってしまう。ロケットの命を救おうとするガーディアンズ。しかし彼らの前に立ち塞がったのはロケット自身の過去だった。

監督はジェームズ・ガン。2014年の1作目、2017年の2作目とシリーズ一貫して撮り続けた立役者。一時はマーベルスタジオをクビになり3作目はどうなる事やらだったわけですが、その間に撮ったのがマーベルのライバルであるDCコミックスの『ザ・スーサイド・スクワッド極 悪党、集結』(2021年公開)。これもクソ面白かったな。評判が良かったのか去年新設された「DCスタジオ」の共同会長兼CEOに就任。スーパーマンの新作を撮るらしいですね。ほんと引っ張りダコだな。

本作における主役はスーパーマリオの声でも活躍中のクリス・プラット...ではなく、天才アライグマのロケット・ラクーンです。この声を担当しているのがブラッドリー・クーパー。去年の『リコリス・ピザ』は最高でしたね、監督作も待ってるよ。そして去年で言うと青い暗殺者 ネビュラを演じているカレン・ギランを東京コミコンで拝見したんですよ。身長高かったなぁ。さらに前作「Vol.2」に降臨したシルヴェスター・スタローンも健在ですし『ザ・スーサイド~』に出演していたダニエラ・メルシオールも出てたみたいですが…えっどこに居たんだ?

欠点と文化を愛そう

正直思わせぶりな演出の連続がクドく感じましたし会話シーンのジョークはちょっとスベってる印象でしたが、最後はまんまと泣かされました。畜生!

弱くても、醜くても、愚かでも良いじゃないか!そんな自分らしさの一部である欠点を受け入れ、愛で補い合うのが友人や家族という仲間だと前2作以上に“クソ”ガーディアンズたちが体現してみせています。この手のテーマ性に私は弱いw。無条件に白旗ぶん回すしかなくなります。似たようなテーマが描かれた今年の米国アカデミー賞獲得作品『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は血縁に帰結するのでウルっと来る程度だったんですけど、今作は血縁以外の絆も包括されていたのでガッツリ涙を誘いました。

しかし胸アツな絆を良しとしない敵が登場。ロケットのバックグラウンドに繋がっており(これが苦しいエピソード)、観ていると“弱さや愚かさを認めない奴は許さん!「完璧」になるための矯正や教育なんて余計なお世話だ”と言いたくなるキャラです。能力なしの烙印を押し切り捨てるのが社会のやる事なのか?そうではないと信じたいものです。

しかし興味深いのが、敵である人権を踏みにじるレイシストロボコップ”も芸術文化が平和をもたらすと考えているということ。とりわけ音楽にフォーカスがあたっているので今まで以上に劇中歌の意味合いが増している印象です。洋楽ファンならこの辺のギミックに感動するのかもしれませんね。無論文学や映画、アニメーションだって世を平和にするキーになってくるはず。芸術文化を蔑ろにする奴は人生出直して来い!

それにしてもMCU作品で落涙したの何時ぶりだろう?思い出してみると前作のVol.2じゃんか。はぁジェームズ・ガン監督には完敗ですわ。

まとめ

以上が私の見解です。

リドリー・スコットジョン・カーペンターのSF作品へのオマージュ味も感じた爽快なならず者たちへの餞。ネビュラが『ターミネーター3』(2003年公開)みたいになってたのもホクホクしちゃったし、終盤には『マトリックス/リローデッド』(2003年公開)っぽいシーンもあったな。スローが多めのアクションも悪くなかった。

ちなみにエンドロールのThanks欄のトップが「all of fan」ってなってたんですよ。他の作品でもあるのかもしれませんが粋な事するなと思いましたね。

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。

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↑最後にこちらの写真。左がウチに居るグルートちゃん。ちょっと不機嫌な顔が可愛いのよ。