今回は現在公開中の映画『バレリーナ:The World of John Wick』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

イントロダクション
キアヌ・リーブス主演「ジョン・ウィック」シリーズのスピンオフ作品。時系列的にはシリーズ3作目の『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019年公開)と関連しています。
子供の頃に父親を謎の暗殺集団に殺されたイヴ(アナ・デ・アルマス)は、伝説の殺し屋 ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)を育てた組織「ルスカ・ロマ」に引き取られ、殺しのテクニックを叩き込まれた。一人前の殺し屋として活動していたある日、亡き父親に関する手がかりを掴んだ事で復讐心を燃やして突き進んでいく。
監督はレン・ワイズマン。おぉ久しぶりじゃないですか?『ダイ・ハード4.0』(2007年公開)は良しとして、リメイク版『トータル・リコール』(2012年公開)や「アンダーワールド」シリーズと何とも言えないフィルモグラフィーを持つ監督さん。ある意味ジョン・ウィックの世界観には適した監督かも?
主演はアナ・デ・アルマス。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021年公開)や『グレイマン』(2022年公開)を経てアクション女優へと変貌を遂げてきています。それ以前はセクシーなファム・ファタール的ポジションのイメージが強いですが、きっと本人がやりたかったのはアクションだったのでしょう。そういえばキアヌとは『ノック・ノック』(2015年公開)で共演してたわ。
キアヌやイアン・マクシェーンといったお馴染みのメンバーが揃う中、注目はノーマン・リーダス。出ました、世界有数のデカい銃が似合う男。今回はべネリのM4セミオートショットガンを鮮やかに捌いてました。銃のストックの当て方が綺麗なのかな?
まだ引き出しがありました
さぁー待ちに待った銃撃お祭り映画。とはいえやる事やり切っただろうしそろそろネタ切れ/マンネリ化か?という不安は多少ありました。シリーズの生みの親 チャド・スタイルスキは製作に回っちゃってるし…しかし蓋を開けてみれば、それを払拭してくれる面白アクションの連続でした。
シリーズお馴染みの射撃+格闘のガン・フーは勿論ですが、皿を投げつけ合う”皿合戦”や拳銃のグリップに包丁巻きつけたヘンテコ武器の活用、そして火炎放射器で撃ち合うという小学生が考えそうなバカっぽいシーンもあり、格好良いを通り越した爆笑アクションの数々にお腹いっぱいです。特に中盤のグレ・フー、いやバク・フーには感動。なるほど、その手があったかw。グレネードを格闘と併せて至近距離で使用し敵を爆殺しまくる戦法なんて初めて観ました。まだまだ引き出しあるな。
さらに個人的アクション性癖を刺激された観点としては、あの殺し屋しかいない変な村の描写です。私、一般人だと思ってた人間が急に襲い掛かりゲリラ的にアクションが展開されるシーンに萌えます。例えば『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013年公開)の観光客のふりをしたテロリストが急に銃を手に取りホワイトハウスへ急襲を仕掛けるシーンとか大好き。なので、ちょっと前まで子供を連れていたお母さんがショットガン持って殴り込んできたシーンとかは思わず”うほぉ!”とか変な声出ちゃったし。しかしまぁ殺し屋集団の因習村なんてよく考えました。世界人口の10人に1人は殺し屋であろうジョン・ウィックの世界観だからこそ成り立つ設定です。
結局映画ってこうした一旦冷静になって考えてみるとバカバカしい事をいい歳こいた大人たちが真剣な顔してやっているのが最高に面白いのではないかと改めて思いました。そう、真面目な顔してやるのが重要。"こーゆーのが面白いんでしょ?(笑)"みたいな薄ら笑いを浮かべた中途半端な姿勢じゃ絶対ダメ。観てる側にはちゃんと伝わりますからね。
まとめ
以上が私の見解です。
回を重ねるごとにやり過ぎによる面白アクションへとシフトチェンジしている本シリーズ。次作はイヴさんが主役かまさかのウィックさん主役かは分かりませんが、まだまだアイディアは枯渇していなさそうなので期待が出来そうです。
ちなみにイヴvsジョン・ウィックのタイマンシーンも良かった。イヴさんは肘や膝を使った打撃メインで手短かな物を投擲するのも惜しまないアグレッシブなスタイル。常に声荒げて戦闘しており感情の爆発をエネルギーにしている印象です。対するウィックさんは投げ技と締め技を駆使する柔術スタイル。やはりお年は影響しているのか少々動きが重たく見えますが「殺す」より「制圧する」が似合う燻し銀のテクニックを感じられます。こうした戦闘スタイルの違いからそのキャラクターの性格が読み取れる作品は評価していきたい。動きで魅せる、それがアクション映画ですから。
という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。