キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第261回:映画『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』感想と考察

今回は現在公開中の映画『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

米国アカデミー賞で作品賞にも輝いたローマ帝国が舞台の歴史スペクタクル『グラディエーター』(2000年公開)の24年ぶりとなる続編。

アカシウス将軍(ペトロ・パスカル)率いるローマ帝国軍の侵攻を受け、妻を失い奴隷となったルシアス(ポール・メスカル)。ローマ軍への復讐を誓う最中、剣闘士/グラディエーターを雇う興行師 マクリヌス(デンゼル・ワシントン)に戦闘の腕を見込まれ、彼の所有物としてコロッセオでの死闘に挑む事になっていく。

監督は前作同様リドリー・スコット。もう90歳近いですよね?それでまだこんな映画撮るんですから元気過ぎる!しかも既にポール・メスカルを再び主演とした新作の製作が始まっているらしいですし「エイリアン」シリーズもまた動いているとか。仕事が早いよ!

主演はポール・メスカル。『aftersun/アフター・サン』(2022年公開)や日本では今年公開した『異人たち』と繊細で中性的な役どころが多い方だと思いますが、本作では筋肉モリモリマッチョマンに。これだから役者って凄いよね。基本はワイルドなマッチョガイでしたが、時々あの中性的な色気がブワッと滲み出るのが良かったな。

そしてデンゼル・ワシントンがやっぱり強い。リドスコ作品ですと『アメリカン・ギャングスター』(2007年公開)に出てました。そしてその時の共演者が前作『グラディエーター』で主役だったラッセル・クロウです。リドスコ御大、割と同じ役者を起用するのがお好きなのかな?前作でヒール役だったホアキン・フェニックスは『ナポレオン』(2023年公開)で主演でしたし。

英雄よ、戻って来い!

正直、製作決定のニュースを見た時は"なぜ?"と思いました。続編が出るようなネタでもないと思っていた事もありますが、何しろ24年の期間が空いています。リドスコだって他に企画は色々持ってるでしょうから無理に作らなくてもと。しかし観れば納得。なるほど、確かに今の世の中には民衆を導く真っ当な英雄が必要でした。

内容自体も前作と同様「復讐」が物語を推進させる要素となっており、その復讐すべき相手も野心的で暴力的な皇帝です。まぁ今回は倍に増えた双子でしたし、片方がカラカラ帝というインパクトのデカい名前。そう言えば山形県の郷土料理にからから汁ってのがあったような…。

まぁそれは置いておいて、実はこの二人の皇帝以上に倒さなければならない狡猾な黒幕が登場します。この人ってのがビジネスを重視し目的の為なら手段を選ばない冷血漢で、権力の座に就けば大変な事態を招くのは明白なわけです。おやっ?つい最近某国のトップの座に似たような方向性の人が就任した気がするのは私だけ?

そんな某国以外にも昨今、多くの国や自治体等でトップの座には決して相応しいとは思えない人たちが就くケース見受けられます。だからこそ英雄の帰還を描いた作品が必要なのです。人の尊厳を踏み躙る奴は許さん!圧政には屈しない!そんな強い思いが伝わって来ますし、私たちもその思いを持ち続けるべきだと思います。

それはそうとサメやサイ等の動物たちも参戦する血みどろファイトは相変わらず。リドスコの歴史作品って結構残虐なのよね。今考えると前作だって首や胴体がちょん切れるバイオレンスな作品でしたが、それが作品賞獲ってるんです。まぁ2000年の話でまだ9.11から始まる対テロ戦争ですら未来だったあの頃。何だか映画の雰囲気も景気良かったのかもなぁと思うばかりです。

まとめ

以上が私の見解です。

私これ観てる時、Fall Out Boyの『Centuries』という曲が頭の中で鳴り響ておりました。ミュージックビデオがまさにコロセウムで戦う映像なんですよね。曲自体もめちゃ格好良いので、シリーズの主題歌はあれで決まりでしょ。Remember me~ For centuries~♪

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。