キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第243回:映画『Kfc』感想と考察

今回は現在極秘公開中の映画『Kfc』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

本国では上映禁止となったというベトナムカニバルスリラー。2016年制作の映画で現状日本での公開規模も相当少ない。都内じゃ渋谷のイメージフォーラムだけですし。

人間狩りを行う医師とその殺した人間の肉を与えられて育った息子、そして犯罪に手を染める謎の少年/少女たち。彼らの人生は容赦ない暴力とケンタッキー・フライド・チキンと共に交錯する。

監督はレ・ビン・ザン。そもそも本作は映画学校の卒業制作として練られたものだったようですが脚本を読んだ大学側が却下。本人は退学を余儀なくされたという事だそう。本当にそんな事があるんか、何か他に問題があったのでは…。

さもなければ喰らえ!

まずポスターですよ。”さもなければ喰らえ”ですって。真っ赤なシンプルデザインのポスターにはあのファーストフード店の名前が!ピンと来たらすぐ観に行く。この一期一会的感覚だけで動くのが映画鑑賞に憑りつかれた人間の生態でございます。

とは言えそこまでケンタッキー・フライド・チキンが出てくるわけ…いやロゴまでガッツリ登場してるよw 恐らくですが本国で上映中止になったのは残酷だからが理由じゃなくて、KFCホールディングスから直々に"これはアカん!"とクレームが入ったんじゃないですかね?まさか全面協力なわけないだろうし、鑑賞後にケンタッキー・フライド・チキンを食べに行くような人はまず居ないと思います。ちなみに私はケンタッキーだとツイスターが好き。でも昔よりサイズめちゃ小さくなってません?何かそれがショックで最近はオーソドックスなチキンフィレバーガーを選ぶという…。そういえば昔は「バーガー」じゃなくて「サンド」だったよね。

話が少し脱線しました。映画の内容はとあるケンタッキーの店舗が起点となって展開していく時系列バラしたスタイルの復讐もの。この復讐映画である事や時系列がバラされている事を理解するのに少々苦労しました。語り口がスマートじゃないといいますか、テンポがあまり良くない気がしたのがその理由かと。そりゃ長編デビュー作ですからね。テンポ感や編集はまだまだこれから磨きが掛かっていくといった感じでしょうか。と何だか上から目線な感じになっちゃいましたが、POV視点の逃走シーンやオープニングクレジットの出し方とかちゃんと面白いルックはありました。でも虫は辞めておくれ~。

まとめ

以上が私の見解です。

『キラー・ジョー』(2012年公開)以来、再びケンタッキーが食べたくなくなる映画がベトナムからやって来ましたね。逆に食べたくなる映画である『グリーン・ブック』(2018年公開)が霞んでしまうわ。
なお人肉描写は体毛ごと食らうという斬新さが光ります。流石に野生的過ぎる。鶏や豚を食すにしても毛は処理するじゃんか。絶対モソモソして美味しくないでしょ…って何言ってんだ俺。

という事この辺でお開きですありがとうございました。