キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第258回:映画『トラップ』感想と考察

今回は現在公開中の映画『トラップ』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

M・ナイト・シャマラン監督が仕掛ける予測不能なサスペンス作品。

主人公のクーパー(ジョシュ・ハーネット)は世界的なポップスター レディ・レイブン(サレカ・シャマラン)のアリーナライブに愛娘ライリー(アリエル・ドノヒ)と共に訪れていた。レイブンの大ファンであるライリーは大興奮だが、クーパーは監視カメラや警察官の異様な多さが気になって仕方ない。何故なら彼の正体は”ブッチャー”として世間を騒がせている残忍な殺人鬼だから…

監督はM・ナイト・シャマラン。この監督と言えば『シックス・センス』(1999年公開)が有名でしょう。ただ本作によって”どんでん返しありき”のレッテルを世間から貼られている印象を受けます。何だかねぇ…どんでん返しの伏線回収がやたらと持ち上げられる世の風習はどうにかなりませんかね。別にそれが無くとも『サイン』(2002年公開)とか『アンブレイカブル』(2000年公開)は普通に面白いですよ。

主演はジョシュ・ハーネット。お久しぶりかと思いきや『オッペンハイマー』に出演してたんですね。どの役だったけ?あの身長のデカさなら覚えてるはずなんだけど。今作ではその身長のデカさが遺憾なく発揮されていました。ライブの群衆に紛れても頭一つ出てるからやけに目立っているという面白い画が沢山ありました。

そしてティーンから大人気の歌姫を演じるサレカ・シャマランは監督の娘さん。シンガーソングライターが本職っぽいですね。意地悪く見れば"忖度かよ!"ってなりますが、親子で親子が主人公の映画を撮るなんて仲睦まじくて良いじゃないすか。あれっ?今年公開していた『ザ・ウォッチャー』だかの監督も娘でしたよね?シャマラン家は芸能一族だったのか。

出オチだけど…

基本的に上記あらすじで書いた事だけで出オチなネタではあるんです。しかしこの一個のアイディアを丁寧に描いている事で純粋なオモシロ映画になっていました。ライブ会場という広いようで狭い空間から殺人鬼はどう脱出するのか?という密室劇が展開。しかも子連れの状態というペナルティ付きです。これを台詞に頼らず視覚的にサクサク見せていくのは好感が持てます。その為、事の種明かしとなる終盤は台詞に頼り過ぎている印象を受けますが。

またこの“ブッチャー”と呼ばれる殺人鬼のキャラクターもナイスアイディア。子煩悩なシリアルキラーって何だよw 仕事と殺人の合間を縫って家族サービスをするパパ。信号や順番の列もしっかり守る姿から殺人鬼の連想は出来ません。そりゃみんな騙されて信用しちゃうわな。現在放送中の『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』では殺し屋が実家に帰省するエピソードがありましたが、殺人というインモラルな事をしているのに家族とは良好というそのギャップが面白かったりするのです。

ご都合主義的でつい”そんな訳ねーだろ”と突っ込みたくなる展開も多々ありますがそこはご愛嬌。真摯な娯楽作として溜飲は下げられる程度です。これはシャマラン作品の中で一番好きかもな。

まとめ

以上が私の見解です。

個人的に突っ込みたくなる最大のポイントはライブ会場のお客さんたち。えっ皆さんろくに曲聴かずに離席しまくりじゃね?w いや、もしかして海外のライブってアーティストがパフォーマンスしている最中でも自由に飲み食いしたり、グッズを買いに行っちゃうのが普通だったりするのでしょうか。日本のアーティストが国内公演をする際、スマホでの撮影はNGなのに、海外公演だと撮影OKにしてるっぽいのとかありますからね。そんなに集中して聴くのではなく、もっとラフに楽しむものなのか?

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。