キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第72回:映画『ブラック・ウィドウ』感想と考察

今回は、現在劇場公開&ディズニープラスで配信中の『ブラック・ウィドウ』について語っていこうと思います。毎度のことながら、 ややネタバレ注意です。

 

 

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↑一昨年の東京コミコンで獲得したポスター。飾るとこがなくて奥の方にしまってましたが、本当だったら去年の5月公開予定(日本は4月公開だったか?)。しかも配信優先体制ではなかったはずなので、もっと多くの映画館(映画会社の大手3社が持つチェーンでは公開されてません)で上映していたはずなんです。コロナウイルスよ…

 

イントロダクション

マーベルシネマティックユニバース(MCU)の最新作。映画館では2019年の『スパイダーマン ファーフロムホーム』以来の2年ぶり。オーニングクレジットは何だか懐かしさがありました。そんなシリーズの古参の一人である女スパイ、ブラックウィドウがついに主役です。

ヒーロー軍団 アベンジャーズのお家騒動(2016年公開『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』)により逃亡生活を余儀なくされたブラックウィドウことナターシャ。そんな彼女の前に現れた“妹”エレーナは、スパイ組織「レッドルーム」の秘密を知ったことで命を狙われていた。この危機を脱するべく疎遠になっていた“家族”と共に戦いに投じる。

主演はスカーレット・ヨハンソン。今作のキャラを演じているのが一番有名かもしれませんが、私的には『ロスト・イン・トランスレーション』と『マリッジ・ストーリー』の印象も強い。あとシャンプーのCM。今はアン・ハサウェイだっけか?w

 

バトルスーツの変容

本作で何だかんだ一番盛り上がったのは、ナターシャさんが『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』(2018年公開)時に身に着けていたバトルスーツ誕生の瞬間でした。あの時のナターシャさんのスタイル好きとしては嬉しいサプライズ。あの傭兵っぽいガチ勢スタイルはこうして生まれたんですね。

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思えばMCUのキャラクターの中で最も身に着けているものに変化のあったキャラクターだったような気がします。初登場時の『アイアンマン2』や次の『アベンジャーズ』では、妖艶さが強調されたスニーキングスーツでした。そりゃぶっちゃけた話、見栄えは良いですよ。ただ何だか腑に落ちないというか、言語化出来ないモヤっとした気持ちもありました。そんな格好する?みたいな。

しかしその後の作品を追うごとに徐々に妖艶さが減っていき戦闘服感が増していきました。スーツの変容と共に「紅一点」のイメージから一人の「ヒーロー」としての地位を確立していったと言っても過言ではないと思います。本作にメインで登場する白いスーツに至っても今までのスタイルをベースにしつつ頑丈そうなデザインでしたね。

そんな傭兵スーツ誕生秘話に密接に関わっているのがフローレンス・ピュー演じる“妹”のエレーナさん。今後の活躍が気になる魅力的なキャラクターでした。本作のテーマとしては家族の絆でこれ自体のストーリーは割と凡庸なのですが、彼女の存在が良いスパイスになってました。言い争いになった時なんかに見せる泣く一歩手前のくしゃっとした顔に気持ちが持ってかれます。いやーさすが。無事に去年公開していれば『ミッドサマー』&『ストーリー・オブ・マイライフ』と立て続けの出演作公開だったので、日本での認知度は相当なものになっていたんじゃないでしょうか。

 

アクションについて

ここまでは「褒め」でしたが諸手を挙げて絶賛は出来なかったかです。

まず主人公たちの対抗馬として登場するタスクマスターさんのご活躍をもっと観たかった。イカすデザインとヒーローたちの戦闘スタイルをコピー出来るという魅力的な能力設定が活かしきれてなかったと思いました。例えばホークアイからコピーしたであろう弓矢のシーンは一瞬。もっとじゃんじゃん撃って下さいよ。あと個人的には腕に仕込んでいたナイフが飛び出すシーン。“おっ!クロスボーンズからコピーしたのか?”と興奮したのも束の間。飛び出したナイフに活躍の場はありませんでした。このようにどの能力披露シーンも一瞬なので格闘シーンはやや印象薄め。せっかくのコピー能力も表面的に見えてしまいました。

それと恒例の銃器に関しても言わせて欲しい。あれっ、ネットにあがっていたナターシャさんがAA-12を構えたシーンはあった?タスクマスター所持のキアッパライノの登場シーンも秒。それにアクション映画における「おもちゃ箱」である武器庫で装備整えるシーンは何が置いてあるか観るのが好きな変態からすると物足りない。登場するのは良いんだけど、チラッとじゃ満足しないです。

総じて言うならアクション一つ一つをもう少し丁寧に見せて欲しかったです。主人公は魔法や宇宙人的なリアルからかけ離れたタイプとは異なるので、本格的なアクションで勝負出来たはず。「ディズニーだから仕方ないか」とは言わせませんよ。だって『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』出来てましたから。

 

まとめ

以上が私の見解です。

やっぱり映画館ですよ、ヒーロー映画は。私が観に行った上映回はほぼ満席だったこともあり、会場では笑いや驚きの声が聞こえてきて久しぶりに私が映画館で一番の魅力であると感じている「共有」についてを感じられました。

あとはこの私の感想がどうなるか。何だか「つまらない」的なニュアンスの発言がMCU作品ではご法度なんでしょか。盲目的なファンが増えたのかはよく分かりませんがそんな風潮は薄っすら感じてます。まぁたいして読まれる事はないでしょうからいらぬ心配か。

ということでこの辺でお開きです。ありがとうございました。

 

※関連として以前ホークアイについて語った記事があったので貼り付けおきます。

captaincinema.hatenablog.com