キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第80回:映画『ドント・ブリーズ2』と『孤狼の血LEVEL2』から感じた「続編」の在り方

今回は少し志向を変えて、現在公開中の『ドント・ブリーズ2』と『孤狼の血LEVEL2』の2本を観て感じたことを語っていこうと思います。毎度のことながらややネタバレ注意です。

 

 

イントロダクション&一寸コメント

まぁまずはいつもの感じで、イントロダクションと作品に対するコメントしていきましょう。

 

ドント・ブリーズ2

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盲目の独居老人の家に忍び込んだ空き巣たちがまさかの返り討ちを喰らう2016年公開の『ドント・ブリーズ』の続編。

盲目の老人(スティーブン・ラング)は、一人の少女を育てながら静かな暮らしを送っていた。そんな生活を乱すが如く少女を狙う謎のチンピラ集団が出現。老人とチンピラの少女を巡る火蓋が切って落とされる。

盲目の老人の屋敷に殴り込んで来たチンピラたちのリーダーは『マッドマックス』の悪役 トーカッターに似てると思ったのは私だけじゃないはず。キャラクターは全然違いますけどね。そして、チンピラたちを前に殺人マシンと化す盲目のマッチョジジイの姿はNetflixオリジナルドラマ『デアデビル』に登場するスティックを彷彿させます(分かる人には分かるはずw)。少女を巡る「真実」の二転三転具合もなかなかスリリングで満足な内容でした。

あと恒例の武器について。ステンレスモデルのベレッタやパイソン?なデカいリボルバーなど銃の活躍を差し置き、ハンマーのご活躍が冴え渡る作品でした。『ザ・レイドGOKUDO』(2014年公開)しかり『オールド・ボーイ』(2003年公開)しかり、やっぱり片方が釘抜きになってるタイプの方が殴ると切り裂くが共存をし暴力性アップしますね。

 

孤狼の血LEVE2

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警察と暴力団の攻防を描いた柚木裕子の小説を映画化した2018年公開『孤狼の血』の続編。原作シリーズにも『凶犬の眼』という続編がありますが、今回はシリーズを原案としたオリジナル脚本になります。確かに前作も小説とは少し異なるエンディングだった覚えがありますが、完全オリジナルというのは少し驚きでした。

亡きマル暴刑事 大上(役所広司)の意志を継いだ主人公の日岡(松坂桃李)。暴力団の抑え込む事に成功し、秩序のバランスが保たれてること3年が経過していた。しかしそこに現れたのが凶悪なヤクザ 上林(鈴木亮平)。上林の凶行を抑えるべく、日岡は再び奔走することになる。
ここ最近の邦画とは思えないギラギラした派手さをはらんだエンタメ作品ですが、本作の一番ポイントはとにかく頑張る役者陣でしょう。主人公の日岡は、エス(情報提供者)とそのお姉さんといったカタギの皆さんに会ってる時は割と前作の広大のぼっちゃんのままだったりします。しかしそれ以外、特にヤクザの前ではガラッと印象が変わります。それでも大上さんのような完全なる一匹狼には成り切れない絶妙な不安定さが感じられました。いや~松坂桃李ってこんな素晴らしい役者さんだったんですね。

対する鈴木亮平演じる上林は「極道」の皮を被ったシリアルキラー。狂気度と目力が終始フルスロットルなので、現在放送中のドラマで演じている救命士の皮を被ったスーパーヒーロー要素は何処にいってしまったのかという状態の恐ろしさでした。

ただ何だかんだ最も気合いが入っていたのは滝藤賢一演じる県警の本部長さんですかね。登場シーンは短いながらか凄まじいインパクトでした。

 

 「続編」という言葉に縛られない続編

それでは今回、2作品をまとめた理由を述べていきます。

どちらの作品も前作とは印象が違う、いやそれどころかジャンルが異なっているような気さえする作りとなっていました。

ドント・ブリーズ2』に関してはホラー色強めなサスペンスからサスペンスアクションに路線変更。息を殺さないと…みたいな展開も無くなっていたのでホラーを楽しむ感情は湧いてこず、寧ろ“どんなアクション見せてくれるんだ?”という思いで観てました。「娘」ワードも強いので家族的な感動導線もありましたし、13日の金曜日公開をプッシュするのは違くねぇ?w

孤狼の血LEVEL2』においては緻密な脚本のクライムサスペンスから、今回は割とシンプルなストーリーとなりアクション映画なスタイルに仕上がっていました。個人的には『凶犬の眼』の映像化を見てみたい気もしましたが(登場キャラの国光を鈴木亮平が演じるってのも面白そう)、“これはこれでまぁアリだね”と思いながら観てました。

両作ともにここまでの路線変更となってしまうと賛否両論、好き嫌いがかなり分かれてしまいそうですが、続編だからと言って同じ設定の繰り返しやスケールアップに収まる必要はないということでしょう。またジャンルにすら囚われない作風が作り手にとってのチャレンジであると同時に新たなファンが広がる可能性に繋がるのかもしれません。

 

まとめ

以上が私の見解です。

う~ん。2本同時に語っていくのは難しいですな。まぁ思ってたよりはまとまりが出た気がしていますが。

あっ思えば『マッドマックス2』もだわ。あれも主人公がメル・ギブソンと車をぶっ飛ばす事以外ほぼ全てが前作とは違っていましたね。案外珍しい話でもないのかと考えると何だか今まで書いたことがぼやけてきそうなので、この辺でお開きです。ありがとうございました。

 

↓以前続編映画について語った内容はこちら。

captaincinema.hatenablog.com

 

※追伸

そういえば2作品とも上映中にスマホ開いてる阿呆おったわい。じゃけぇスマホと一緒にやっちま…。おっと物騒。大丈夫、私はカタギですからそんなことしないですよぉーw。ただ思っている以上にスマホの光は悪目立ちをし、他人の迷惑になっている事を一度分からせてあげるべきでしょうけど。