キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第23回:映画館へ愛を込めて Part5 久しぶりに映画館へ行ったので体験をルポ

今回は、ついに営業再開となった映画館に6日に行ったので、嬉しさとその時の様子を語ります。私が映画館に最後に行ったのは、3月26日。「72日後に帰還したワシ」です。100日後と言いたいことろですが…。

 

 

戦いは当日00:00からと思いきや…

再開した映画館ですが、座席予約は当日回のみ。また感染予防対策により、座席を前後左右一席ずつ開けなければならない状況になっています。また映画館の本格再開した初の週末ということもあり、座席の争奪戦になるのではと警戒をしていました。

6月6日00:05。早速予約画面にアクセスすると、あら不思議。すんなりど真ん中の席を予約完了。あえて最新作品ではないものを選んだこともあるとは思いますが、気合い入れ過ぎましたかね。そこまで警戒する必要はなかったようです。

 

1戦目

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まず1戦目の舞台に選んだのが、新宿武蔵野館。今年で開館100年目を迎える老舗の中規模映画館です。選んだ作品は『レ・ミゼラブル』。写真では、右から2番目にポスターありますね。

 ロビーに到着すると、なんと窓口販売はソーシャルディスタンスを保って並んでるじゃありませんか。良かった良かった。やっぱりこの日を待ちわびていた人たちがいたのです。そんな熱き同志たちを、ロビーをウロウロしながら観察。どうやらお一人様しかいないようでした。元々家族連れが来るような作品は扱ってないですし、今までカップルもあまり見かけた記憶がないので、いつも通りって感じではあるのかなと思いました。

場内に入ると、勿論前後左右が空席。ややガランとした雰囲気は否めませんが、席数が半分ぐらいは販売中止していることを見込めば、6~7割ぐらいは入っているように見えました。

そして予告は始まると、久々のせいでデカいスクリーンとサウンドに鳥肌が立ちました。あぁコレですよ、コレ!たった2ヶ月行かなかっただけでこの気分ですから、普段そこまで頻繫に来ない人は、もっと感動的な気分を味わっているのかもしれないと感じました。

あっ、映画館の事ばかりで作品について触れてませんでした。さらっと触れましょうか。

lesmiserables-movie.com

こちらの作品はフランス映画。レミゼと聞くとミュージカル、オペラを思い浮かべるかもしれませんが、こちらはガッツリ社会派ドラマです。レミゼの舞台となったモンフェルメイユの現在の姿は、様々な人種が入り乱れて住む貧困地区。緊張状態が張り詰めるこの街を取り締まる警察官が、ある少年の起こした事件を捜査していくうちに思いもよらない修羅の道へと陥ってしまいます。

率直な感想として『トレーニング・デイ』(2001年公開)と『シティ・オブ・ゴッド』(2002年公開)を足して2で割ったような映画だと思いました(分かる人にしか理解出来ない例えで、申し訳ない)。ラストは衝撃的でしたし、今のアメリカを中心に起きている問題を見ているようで、なかなか重みのあるタイムリーな作品でした。

 

インターバル

1本目が終了し、2本目開始まで残り1時間のインターバルの時間。

この時間。普段だったら昼ご飯は食べません。大抵カロリーメイト2本で腹ごしらえして終了させます。なんせ、店に入ってから料理が出てくるまでの待ち時間や上映開始10分前には会場に入っていたい欲望を考慮すると、1時間って中途半端なんです。しかし今回の場合はどの店も混雑していなさそうな雰囲気だったので、気になっていたつけ麺の店に入店。

カウンター席一つ一つに仕切り板が付いており、さながら個室のような空間に。そういえば「外食」自体も2ヶ月以上ぶりだったので、この新しいスタイルは新鮮さを感じました。注文をして時計を見ると、上映開始まで残り35分。頼んだものが出てくるのに10分はかかると換算すると、食べる時間は15分程度。焦る私は、結局流し込むように食べるという有様に。やっぱり「映画館はしご」の時は、よっぽど時間に余裕がない限り外食しないほうが良さそうです。

 

2戦目

2戦目はJRの駅からちょっと離れたところにあるシネコン新宿バルト9です。選んだ作品は、2015年に公開したボクシング映画『クリード チャンプを継ぐ男』の再上映です。

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まさか、これが再上映される日が来るとは夢にも思ってみませんでした。しかもバルト9さん。本作をはじめ、上映している旧作は1100円の価格設定をしてます。渋みの増したスタローンと前回に紹介したマイケル・B・ジョーダンのエネルギッシュさをマイナス800円で拝めるんですから、儲けもんですよ。ありがてぇー。

武蔵野館よりは、シネコンだし混んでるだろう思いながらロビーに入ると、びっくり。客がほとんどいません。休日にこんな空いてる映画館は始めてだったかもしれませんね。(写真、撮っとけば良かった…)

ですので、サーモカメラを無事突破して辿り着いた場内も当然ガラガラ。人数数えましたけど、10人ぐらいでしたね。しかし、寂しさは感じません。寂しさよりも今は映画館で映画が見られる喜びの方が強かったんだと思います。何しろ、予告で007の新作やクリストファー・ノーラン監督の新作映像が流れるだけで、胸熱ですから。

本作を私は、2〜3回は見ているので結末は既に知っているんですけどね。それでも肉密度の濃いトレーニングシーンにテンション爆上げ。試合のシーンでは、思わず「イケッ!」「殴れ!」「ぶっ倒せ!」などと発し、興奮の色が隠しきれず。多少叫んでもマスクをしてるんで、飛沫のリスクは大丈夫。何度見た映画でも、興奮出来るのは映画館の力なんじゃないかと感じます。とにかく最高にハッピーな状態で、誰もいないところでシャドーボクシングをしながら家路に着きました。

 

まとめ

まず一言

 

 映画館、マジ最高

 

これ以上、これ以下でもない。今週末も行きます。

ただやっぱり客が少ない。これじゃ充分な収益は見込めないんじゃないでしょうか。私が考える理由として、まず、いくら予防を徹底しているとはいえ密集状態が避けられない空間に対して警戒心のある人はまだ多いということ。そして、こちらの方が影響として大きいと思っているコンテンツ不足。6月5日に封切られた作品は公開延期となっていた小・中規模の作品。一般大衆が注目するようなハリウッドや国内の話題作品は、軒並み公開延期状態が続いています。現在多くのシネコンでは、『アベンジャーズ』などのアメコミ作品や新海誠監督の作品など、ヒットと飛ばした人気作を上映し、何とか足を運んでくれるような試行錯誤が見られますが、やはり旧作なので集客力には限界があるように感じます。再開したのはシンプルに喜べることですが、映画館に客足が戻った元の姿になるのは、まだ先の話になりそう。映画館業界の正念場はこれからなのかもしれません。

 

ちなみに

映画館に人が少なったのは裏腹に、新宿の街自体の人だかりは回復していました。東京アラートは出ているとはいえ、緊急事態宣言の解かれた乖離状況なのでまぁ当然っちゃ当然ですよね。現に私だってこうやって映画館に行ってるんですから。

そんな中で、ちょっと気になったのがマスクをしていない人を頻繫に見かけるようになったことです。マスクをしていない人の傾向として、化粧をバッチリ決めた女性に多いと感じたのは気のせいでしょうか。きっと誰かに会う前にマスクをすることで化粧を崩したくないという気持ちが働いているのかなと思います。化粧は関係ないですけど、私だってマスクは出来ればしたくないです。長時間してると臭くなる。気温が上昇してきたことで、一層息苦しさは増す。こんなもの大っ嫌いですけど、今は「世の為、人の為」だと思って妥協してもらわないといけないと感じました。

はい、関係ないボヤキが長くなってきたので、ここら辺でお開きです。ありがとうございました。

 

参考資料:

読売新聞・夕刊:6月5日金曜日 「安堵と不安」映画館再開