キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第75回:映画『ジャッリカットゥ 牛の怒り』感想と考察

今回は、現在公開中(と言っても都内だと渋谷のイメージフォーラムだけか)の映画『ジャッリカットゥ 牛の怒り』を語っていこうと思います。毎度のことながら、ややネタバレ注意です。

 

 

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イントロダクション

屠畜場から逃げ出した牛を追う男たちを描いたインド産パニック映画。米国アカデミー賞の国際映画賞部門のインド代表にもなった作品だそうです。

私普段、インド映画はあまり観ていません。『きっとうまくいく』(2009年公開)や『バーフバリ』シリーズと言った有名どころすら抑えていないんです。それでも上のポスターを見てしまったら観に行くしかないです。「暴走牛vs1000人の狂人!!」ですよ。そそるわ~。しかも「牛の怒り」という副題には、どことなく『マッドマックス 怒りのデスロード』が香ってくる。案の定、Rotten Tomates のレビューでは「徒歩版マッドマックス 怒りのデスロード」と表現されているよう。好きな人は絶対好きなやつです。

 

マジやべぇ

上映終了後、頭の中に浮かんだ言葉は「やべぇ…凄いの観てしまった」。思考能力はほぼ停止状態。「暴走牛vs1000人の狂人」伊達じゃなかったです。

開始早々、不穏な秒針のリズムと共に肉屋の主人を中心とした村人たちの生活リズムがテンポ良く映し出されます。もうこの時点で“これはヤバい気がするぞ”といったテンションに。

そして間もなく水牛が脱走。主人公は肉屋の主でOKなの?というノリで追走劇がスタート。きっとが脱走牛の方が主人公なんだなw。

畑を踏み荒らし街をぶっ壊ながら次々と人間どもをなぎ倒す容赦なき牛さん。この牛さんと村人たちの対峙シーンが圧倒的迫力です。長回しのカメラワークの面白みとCGに頼らないリアリティーのある牛と人の織りなすアクションがマリアージュ。凄まじい熱量を発するヤバい映像になってます。

そんな暴れ牛をなかなか捕獲が出来ずにイライラする村人たち。いつの間にか肉屋の主と何だか確執のある鉄砲持ったおっさんとその一味が加わりより一層カオスに。っていうか何人居るんだよ!どいつもこいつも牛を捕まえることに躍起になっているせいで、協力し合うというより常に喧嘩ごしで声を荒げるおっさんたち。そんな欲に取り憑かれたおっさんたちによって生み出されるラストシーンはマジで地獄絵図。ウォー!やべぇー!

という感じで約90分間終始アドレナリンが出続ける作品でした。最後の「神のご加護を」とか意味わかんねぇ―!ヤバ過ぎる。

 

まとめ

以上が私の見解です。見解になってないっすね。「ヤバい」ばっかり言ってますし。でも観てもらえれば分かります。きっと観賞後は走り出したい気分になるはず。私も走りはしませんでしたが3駅ぶんぐらい歩いちゃいましたから。

そもそもインドでも牛肉を食べる文化は地域によってあるという事は新たな発見ではありました。ヒンドゥー教徒が大多数を占める国なので神聖な生き物である牛を食すのはご法度のはず。ただ舞台となっている村ではキリスト教が信仰されているようでした。教会関係者も参戦してましたからね。そんな村人たちの会話で度々登場するのが水牛カレー。一体どんな味なんでしょうか。あれだけ欲しているってことは相当なご馳走なんだろうと想像しているとお腹が空いてきたのでこの辺でお開きです。ありがとうございました。