キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第238回:映画『チャレンジャーズ』感想と考察

今回は現在公開中の映画『チャレンジャーズ』を語っていこうと思います。毎度のことながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

テニス界を舞台に繰り広げる恋愛スポーツドラマ。「恋愛スポーツドラマ」ってなんか凄いなw爽やかそうですがいやいや全然。

とあるテニスのチャレンジャー大会優勝決定戦。トーナメントを勝ち進んだパトリック(ジョシュ・オコナー)とシード権で出場しているアート(マイク・ファイスト)の激しい接戦となっていた。そんな試合を観客席から心配そうな眼差しで見つめる元テニス界のスター選手 タシ(ゼンデイヤ)。実はこの3人、10年以上に及ぶ深い因縁で結ばれていたのだったが…。

監督はルカ・グァダニーノ。『君の名前で僕を呼んで』(2018年公開)で一躍脚光を浴びた監督。個人的にはあんまりそりが合ってない監督といいますか…。去年の『ボーンズ・アンド・オール』はワースト作品群の一つとして挙げています。そんな中でリメイク版の『サスペリア』(2019年公開)は割と良かったというね。

主演はゼンデイヤ。「DUNE デューン」や「スパイダーマン」シリーズでヒロインを務めてきた若手ハリウッドスター。先に言っておきますと、本作は今後彼女にとっての代表作になると思います。初めて演技良いじゃんと感じました。

またアート演じるマイク・ファイスト。どっかで見た事あるなぁと思ってたんですが、なるほどリメイク版の『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021年公開)でしたか。ジエッツの現リーダーだったよな。

Come On!

先ほども書きましたがルカ・グァダニーノ作品とは個人的に戦績がよろしくありません。『君の名前で僕を呼んで』は雰囲気は良いんですけど、話自体はとりわけ面白いものだと感じませんでしたし、『ボーンズ〜』は人肉嗜好という設定以外キャラクターとしての面白味に欠けていたと思いました。そのため当初は観に行こうか渋っていたのですが、思い切って観て良かった。今回はリメイク版『サスペリア』時のテイストだったからこそハマったのかもしれません。トリッキーでエッジの効いた雰囲気と主人公の女性が野心的というのも共通点で良かったのかも。

この野心家かつアイドルのような魅力を炸裂させる主人公をゼンデイヤが好演。なるほど、こういうキャラにマッチする人だったんですね。彼女と2人の男が繰り広げる三角関係のラリーは、恋愛スポーツドラマなんていう爽やかなものではなく下世話なスポ根映画です。勝つことが絶対正義であり、負けた者と添い遂げるつもりは一切なし!みたいなスタンス。スポーツの世界は厳しい、だからこそ培われる野生的精神なのかもしれません。

そんな三角関係の先に待つ終盤のサーブ時のある”クセ”から勃発する怒涛の試合展開が激アツ。思わずゼンデイヤの如くCome On!…ではありませんが「ウォォ!」と声が出ちゃいました。ボール視点やコートの下から視点といったアングルで魅せる躍動感のある映像も抜群。最終的にどちらが勝ったかは不明瞭なものとなっていますが、どちらが勝とうが彼女が主役であり彼女が勝者である事に変わりないのが痛快です。

まとめ

以上が私の見解です。

これは性愛に本気!でテニスにも本気?なテニサーの方々にオススメですよw それにしてもなぜでテニサーってそのイメージなのか?いつの時代からそんな風になったのでしょうね。という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。