キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第195回:映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』感想と考察

またも久方ぶりとなりました。旅行に行ったり等でアップが出来ていなかったので溜まった下書きを放出していこうと思うところですが、今回は現在公開中の映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を語っていこうと思います。毎度のことながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

飼い犬をマフィアのボンボンに殺された事で殺し屋業界にカムバックしてしまった殺し屋を描いたアクション映画「ジョン・ウィック」の4作目。ガンフーなる固有のアクションスタイルを生み出し、ハンドガンが頼れるウェポンである事を知らしめたシリーズといっても良いでしょう。

裏社会の掟を破った事による粛清の包囲網を逃れた伝説の殺し屋 ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)。そんな裏社会を仕切る組織 主席連合から自由になるべく、大阪コンチネンタルホテルの支配人で友人でもある島津(真田広之)の基を訪れる。しかしそこに、主席連合の権力を得たグラモン侯爵(ビル・スカルスガルド)の精鋭部隊とジョンの旧友であるケイン(ドニー・イェン)が襲撃を仕掛けてくる。

監督はチャド・スタエルスキ。シリーズ全てを手掛けるスタント出身監督さん。スタントマンとしては『マトリックス』(1999年公開)で、キアヌ・リーブスが演じた主人公のスタントダブルを務めた経験があり、キアヌとの仲の良さが伺えます。

主演のキアヌ・リーヴスに加え、ドニー・イェン真田広之スコット・アドキンス、マルコ・サロールとアクションスターが集結。ちなみにスタントには「ベイビーわるきゅーれ」シリーズでお馴染みの伊澤沙織も参加していたんだとか。すげぇー、なにか名前のあるキャラで観たかった気もするな。またシリーズを通して出演していたランス・レディックが急逝された事も記憶に新しいですね。前作「パラベラム」(2019年公開)では素晴らしいショットガン捌きを披露していました。

デカいシリーズになったなぁ

「アクション」の観点でいえば今年のベストアクション映画だと思います。終盤の222段の階段アクションでは場内から笑いが起きる程のやり過ぎ感とアイディア満載な"どう殺るか"の徹底追求がなされています。特に、ドニーさんのシーンは総じて素晴らしい。盲目というキャラを活かしてここまでクレバーな動きが表現出来るんですね。ウィックさんと同じで、組織から逃れたいものの報いと運命を受け入れざるを得ないというキャラ設定も良かったです。って思うと比較的今回は各々キャクターの掘り下げが丁寧。セリフは少ないながらもドラマ要素は高めだったと思います。

ただ色々言いたい部分はあります。まずちょいちょいシーンがクドいです。これは前作「パラベラム」の悪いところを引き継いでしまったように思います。いつまでそのシーンやってるの?と思う部分が散見。ヌンチャクのシーンなんて2人組で襲ってくるウェーブが何回あんだよと。名無しの敵で時々強い奴が出てくるのは好きですけど、皆が皆それなりに強キャラになられると爽快感がない。いちいち屠るのにそんなに時間はかけなくて良い気がしました。またガンアクションが下火に。いや基本銃殺メインなんですよ。しかしどんな銃を使ってどう射撃をしているかが見づらくなっていましたし、あれだけ徹底されていたリロードモーションもおざなりな印象を受けました。ガンアクション好きとしてはちょっと寂しかった。あとはエンドロール後の映像。要らないでしょ。最近こういうの多くないですか?エンドロールも観て欲しいって狙いなのかも分かりませんが、平気でエンドロール中に携帯電話を開く阿呆とか居ますからあんまり意味ないと思います。まぁそもそも内容的に蛇足でしかない映像でしたが。

つまりシリーズを通して一番良かったのは2作目ではないかと個人的に思いました。いつの間にかアクションスター大集合のビッグバジェット映画に成長を遂げましたが、たぶんあれが丁度良いボリューム感だったのかもしれません。

まとめ

以上が私の見解です。

色々言いましたが充分に楽しめましたし、結局ワンコ連れの“ノーバディ”な殺し屋さんが優勝でした。装備がマウントレールでイカつくしたレバーアクションライフルにリボルバーってのがエッチだねぇ〜、リュックサックのガジェットも堪らん。そしてMr.ウィックとの共通項である「犬」によるまさかの展開もあり、極み付けは「仕事には報酬を払え!」の名言炸裂。賃金を上げるといってるくせに増税で回収しまくるどっかのお上に聞かせたいよ。

ちなみにベスト銃はアタッチメントでゴリゴリにカスタムされたトンプソンと思わしきサブマシンガン。あいにく発砲シーンはありませんでしたが、レバーアクションといいレトロな銃がイメチェンして頑張っている姿にはワクワクを覚えます。

ということでこの辺でお開きです。ありがとうございました。