キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第176回:タイトルに「!」が付く映画特集

今回はちょっとした企画を。私ここ最近タイトルに「!」の付く映画と遭遇する事が多く、考えてみると意外とあるよなと思い立ちました。まぁGWはさほど予定もなかったという訳で「!」の付いた作品を適当に挙げていくというくだらない企画を思い付いた次第です。さほど内容に触れる事はないと思いますが、毎度のことながらややネタバレ注意です。

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家族&「!」

事の発端はブレンダン・フレイザーが200㎏を超える男の最後の1週間を演じた『ザ・ホエール』公開前にダーレン・アロノフスキー監督の作品を何か観ようと思って観たマザー!(2017年公開)でした。

ジェニファー・ローレンスハビエル・バルデム夫婦が暮らす1件家に不審な訪問者が現れ夫婦の生活は一変。翌日以降も次々と謎の訪問者が現れるが、招かれざる客たちを快く受け入れる夫。次第に客たちの行動もエスカレートしていくといったなかない不条理な作品。言ってしまえばこの映画は創造主と我々衆愚の関係性を描いた“人類ってバカだな~”ブラックコメディ。横柄で嫌な奴ばっかり出てくるので個人的にはニヤニヤしながら観てました。

そんな映画のタイトルを見て思ったのです。家族関係の名詞に「!」が付く作品が他にもあったなと。ジョエル、イーサン・コーエン監督の脱獄コメディオー・ブラザー!(2000年公開)。そして伊坂幸太郎原作のお父さんが大量の映画に『オー!ファーザー』(2014年公開)があります。「!」の位置が違いますが、こうなったら「シスター!」あるいは「オーシスター!」みたいな作品はないかと調べてみましたがヒットせず、残念。いっそ『死霊館のシスター』(2018年公開)に「!」付けますか。「死霊館のシスター!」…バカっぽw。あの映画はタイッサ・ファーミガが可愛かった印象しかないなぁ。

最近だと

では最近の作品だとどうか?結構思い当たる作品がありました。

直近で映画館で観たのだと『シャザム!神々の怒り』(2023年公開)。2019年公開の前作『シャザム!』時点で「!」が付いてますが。これはスーパーヒーローに変身する際に「シャザム」と唱えるからでしょう。内容はまぁまぁ丁度良いボリュームのアメコミ映画。戦隊ヒーローとアメコミがドッキングした感じでしたね。それにしても主演のザッカリー・リーヴァイは大丈夫なのか?コロナワクチンの製造会社の一つファイザーを批判するような発言から反ワクチン派である事が判明。また女性差別主義の学者を支持する発言があったとか。何だかDCというかワーナー、エズラ・ミラーといい大変だね。

国内に目を向けるとハケンアニメ!』(2022年公開)がありました。こちらは辻村深月の同名小説を実写映画したもの。ある期間で最も人気を集めたアニメ作品“覇権アニメ”を目指し新人アニメ監督(吉岡里帆)と天才若手監督(中村倫也)の対決が描かれる熱血お仕事映画。私はNetflixで観ましたけど、これは映画館で観ても良かったかも。私TVアニメ等はまったく観ないため、やれ「鬼滅の刃」だ「SPY×FAMILY」はタイトルしか知らない残念な人種ですが、泥臭くものづくりをしていく裏方のドラマを観るのは結構好き。スポーツはほとんど見ないけどスポーツ映画は観る理論と同じです。

そして去年公開作品だとキャメラを止めるな!』(2022年公開)もありました。こちらは世間でも大変話題となった邦画カメラを止めるな!(2017年公開)のフランスでのリメイク作品なので、やってる事はオリジナル版と同じ。ネタ自体が一発芸的なのでインパクトに欠けますが、こちらも映画撮影に奔走するものづくり系お仕事映画なのでそれなりには楽しめます。

おやっ、どうやらお仕事系映画には「!」が付く傾向があるみたいです。そう言えば雑誌編集者が写真家を探し回る『LIFE!』(2013年公開)もある意味お仕事映画じゃないですか。じゃ『マイ・インターン!』とか公開中の『AIR!/エア!』もありか・・・いい加減にしろ!

古典的作品だと

「!」が付くのは最近の兆候って訳でもないんですよ。

例えば『モデル殺人事件!』(1964年公開)。

60~70年代に盛り上がったイタリア製ホラージャンル ジャッロ映画。スプラッターとエロティック要素を兼ね備えたサスペンスホラーで今なおホラーファンを魅了するジャンルです。最近だと『ダークグラス』(2022年公開)がまさしく該当しますし『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』(2021年公開)や『マリグナント 狂暴な悪夢』(2021年公開)もジャッロが影響していると言えます。そんなジャッロを代表する監督マリオ・バーヴァが手掛けたのが『モデル殺人事件!』です。って偉そうに語っていますが私ジャッロはそこまでの本数観ていません。この『モデル~』もつい最近観たばっかだし。バンバン人が死ぬ割にはキツめの赤を基調した映像が滅茶苦茶オシャレな映画でした。

それに現役バリバリの映画界の伝説 スティーブン・スピルバーグ監督の商業映画デビュー作である『激突!』(1971年公開)も「!」タイトルに該当します。ちんたら遅い大型タンクローリーを追い抜いた主人公が、そのタンクローリーに必要以上に追い回される今で言うあおり運転をテーマにした作品。あおりドライバーの顔が一切登場しないのが不気味で、タンクローリー自体が意志を持った巨大モンスターに見えてくる妙。ダイナーみたいなところで心理戦かますシーンもあったっけか。

そんな『激突!』と同じぐらいの年代のアメリカ映画だと明日に向かって撃て!』(1969年公開)もあります。ロバート・レッドフォードポール・ニューマンによるアウトロー2人組の逃避行を描いた西部劇。随分前に観たのでうろ覚えですが、ストップモーションと画面の色味がセピア色に変わるラストシーンが超有名な作品。社会体制への反抗や逃避を描くアメリカンニューシネマを代表する作品ですし、アメリカのインディペンデント映画の祭典 サンダンス映画祭の「サンダンス」ってこっから来てるんですよね。

今挙げた作品3つとも原題には「!」は付かず、邦題になって付いたものだったはず。“撃て”や“激突”を強調させるのは分かりますが、よくぞ“殺人事件”に付けましたよね。この発想はなかなか画期的だと思います。

個人的な推しは

最後に個人的にオススメな作品を2つ挙げましょう。

1作品目が『スーパー!』(2010年公開)

今やマーベルでもDCでも作品を撮る大人気なジェームズ・ガン監督が手掛けたヒーロー映画といえば食指が反応する人は多いでしょう。恋人をイケてるヤクの売人から取り戻すためにお手製コスチュームでヒーローとなった中年オヤジが街に跋扈するワルをボコす映画。『キック・アス』(2010年公開)や『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015年公開)といった自警団系ヒーロー映画好きにはぶっ刺さるはず。ってか今言った2作品観てるような人が見逃してるわけないか。個人的にはチケットだかを買うために並んだ列に横入りしたチンピラをレンチでボコボコにするシーンが大好き。容赦ねぇ~wでも現実社会じゃ絶対有り得ないからこそのカタルシスが味わえる一幕です。

そしてもう一丁が『スパイダーパニック!』(2002年公開)

私、虫は基本的に超苦手。虫系ホラー映画なんて絶対観られないですし、そうじゃない作品に登場する虫がうじゃうじゃしてるシーンもなかなかしんどい。なのにこの映画は観る事が出来たのです。多分小学生の時、夏休みの自由研究で蜘蛛の観察やったからですね。コクサグモとナガコガネグモ

化学薬品の流出だかで蜘蛛を飼育していた施設が汚染され、デカくなった色んな種類の蜘蛛が出てくるパニック映画。詳しく内容は覚えてませんが何故か2〜3回観た記憶があります。数回観たという事は少なくとも面白かったということ。若かりし頃スカーレット・ヨハンソンも出てた気がします。って考えるとキャリアめちゃ長いんだなスカヨハ。

まとめ

以上、14作品の「!」タイトルの映画列伝でした。

私の許容範囲ではここまで。他にも沢山あると思いますので、皆さんも是非探してみるという無駄な努力をしてみて下さい。ということでこの辺でお開きです。ありがとうございました。