キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第67回:映画『Mr.ノーバディ』の感想と考察

今回は、現在公開中の『Mr.ノーバディ』を語っていこうと思います。毎度のことながら、ややネタバレ注意です。

 

 

f:id:captaincinema:20210613204225j:image

 

イントロダクション

海外版のポスターが強烈なアクション作品。

主人公は家族の待つ自宅と職場の工場を路線バスで行き来する毎日を送るおっさん。ある日強盗に襲われてしまいます。抵抗もせず穏便に対処したものの、心の導火線は既に着火。そう、彼は怒らせてはいけない鉄拳制裁マシンだったのです。

主演はボブ・オデンカーク。TVドラマシリーズ『ブレイキング・バッド』の口が達者な悪徳弁護士 ソウル・グッドマンで有名な方ですね。あの時のどこか頼りない、なよなよした感じはどこ吹く風か。アクション映画らしい面構えになってます。

監督はイリヤ・ナイシュラ―。全編1人称視点のアクション映画『ハードコア』(2016年公開)を手掛けています。あぁ『ハードコア』かぁ…。個人的には、非常に思い出深い作品なんですよ。すっ飛ばして貰って結構なので、話を脱線してちょっとその時のエピソードを語ってみようと思います。

 

※余談『ハードコア』の思い出

本作は映画館で観たのですが、その経緯が思い出深く残っています。

その日は、当時付き合いのあった友人と別の作品を観る予定でした。しかし、その友人に2時間を超える大遅刻をかまされ、予定変更によって観た作品だったのです。

私、時間にタイトな人間でして。遅刻をする自分を想像するだけで気分が悪くなる性分なので、プライベートの約束であっても必ず10分以上前には目的地に到着していることをセオリーにしています。そのため遅刻をされることも大嫌い。15分以上の遅刻となると腹が立ちます。15分が限界の人間に対して2時間ですよ、時間の概念あんのかw。帰らなかった自分に拍手です。理由を問うと体調がどーたら言ってましたが、以前にも遅刻をかまされた事があったので言い訳であることは明白でした。

もう映画に集中出来るような精神状態ではありません。おまけに駆け込みで入ったこともあり、前方&端っこという最悪のポジションの席しか取れず、そのポジションからの1人称映像なんて見づらいっちゃありゃしない。結果、史上最悪な映画鑑賞となったのでした。

ここから何が言いたいかというと、映画は心も体もベストコンディションで観ないと楽しめないということです。その後友人とどうなったかって?以後連絡を取ることはありませんでした。まぁ相手からの連絡もなかったので、その程度の人間としか思われていなかったのでしょう。

 

テンポが命!

はいはい、過去は過去。『Mr.ノーバディ』の話に戻ります。

本作を観てまず最初に感じたのは、テンポがめちゃくちゃ良いことでした。約90分の上映時間でしたが、体感30分ぐらいだったかな。登場キャラクターや舞台設定はザザっと紹介。あっという間に悪役が刺客を送り込んで来るし、捕まったと思ったらあっさり脱出。雑魚敵も景気良くお亡くなりになっていきます。

テンポが良いからアクションシーンも展開も早いかと思うとそうでもなく、しっかり見せてくれています。特に路線バス内でのファイトシーンは今年のベストアクション候補ですね。覚醒したおっさんvsチンピラ軍団の殴り合いは、痛々しくそして決着がなかなか付かない。バスから一度投げ出されても、バス内に戻って戦線復帰する主人公のガッツも見ものです。スカッと系のアクション映画は、テンポを意識しつつアクションシーンはしっかり見せるのが大事だと思わされる作品でした。

ただ、テンポ良過ぎるぶん登場キャラの掘りが浅くなってた気がしました。特に主人公が過去どんな事に手を染めていたのか素性が少し曖昧。隠すなら隠すで、明かしちゃうなら明かすとはっきりして欲しかったかと思いました。いや、曖昧にしたのは続編があるから?

 

まとめ

以上が私の見解です。

あっ銃について触れてない。本作のベスト銃は、序盤に登場するコルトのディテクティブスペシャルっすね(S&Wのチーフスペシャルかも?)。発砲シーンはありませんでしたが、チンピラたちをボコる前に“おめぇらなんかにハジキはいらん!”と宣言するがごとく装填してあった弾を落とすシーンはナイス。リボルバーだからこそ映えるし、小ぶりなサイズ感もマッチしたシーンでした。ニッケル製なのも映えポイント。

また『BTF』シリーズでお馴染みのクリストファー・ロイドが、ソードオフ&2丁のストックレスのショットガンを自由自在にぶっ放すのも良き。いやーショットガンはね、ストックレスなのがそそるんだよ。

と、だいぶ変態路線へと進みつつあるのでこの辺でお開きです。ありがとうございました。