キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第125回:映画『トップガン マーベリック』感想と考察

今回は現在公開中の映画『トップガン マーベリック』を語っていこうと思います。毎度のことながら、ややネタバレ注意です。

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↑このポスターでも言えることですが全体を通して夕暮れが美しい映画なのよね。

イントロダクション

80年代を代表する映画にしてトム・クルーズの名を世界に知らしめたスカイアクション映画『トップガン』(1986年公開)の続編。この86年の日本って『エイリアン2』や『未来世紀ブラジル』、『エルム街の悪夢』なども公開してるんですよね。すげーよな、80年代。

アメリカ海軍のエリートパイロットを養成する訓練所“トップガン”に戻って来ることになった伝説の男ピート・“マーベリック”・ミッチェル(トム・クルーズ)。目的はエリート中のエリートでも困難なミッションを成功させる為に訓練生たちを教育すること。その訓練生の中には、訓練飛行中に亡くなったかつての相棒の息子(マイルズ・テラー)の存在もあり、彼はマーベリックの事をある理由から恨んでいた。

監督はジョセフ・コジンスキー。トム・クルーズとは『オブリビオン』(2013年公開)でタッグを組んだ経験のある監督。私『オブリビオン』は随分前に観たので記憶が曖昧ですが、宇宙船での飛行シーンが印象に残っています。多分これが決め手になったのかな。前作の監督トニー・スコットはだいぶ前に亡くなってますし。

来年公開の「ミッション・インポッシブル」の新作もめちゃくちゃ楽しみなトム・クルーズの他、マイルズ・テラー(2014年公開『セッション』)やジェニファー・コネリー(2001年公開『ビューティフル・マインド』)、ジョン・ハム(2017年公開『ベイビー・ドライバー』)が出演。一番の胸アツポイントはやはり前作でマーベリックの好敵手“アイスマン”を演じるヴァル・キルマーでしょう。ヴァル・キルマーって言ったら本作なんでしょうけど『ヒート』(1995年公開)イメージもあるよね。

ザ・ハリウッド

本作、非常に評判が良いご様子。SNSなどネットの口コミを眺めれば大絶賛の嵐。客入りも良く連日大盛況のご様子で、私の観に行った上映回も前作がタイムリーだったであろう世代を中心に満席でした。正直な話、観る前は“さすがに騒ぎ過ぎだろ”と斜に構えていました。コロナ云々でトム・クルーズ主演作品が久しぶりに映画館で観られることになったってのと社会現象をも巻き起こした作品の続編だからやかましいぐらい騒いでる人が居るんだろうと。しかしいざ観てみるとなるほど、納得しました。理由はシンプルに「ハリウッド映画」だったからです。勿論人によって定義やイメージは違うでしょうけど、恐らく多くの人が思い描く「ハリウッド映画」が詰まった作品だと思います。

まぁやってる事は前作とほぼ同じなんですね。まずオープニングがら「デンジャーゾーン」、そしてバイクで走るトム・クルーズ。良くも悪くも80年代のハリウッド映画ってただ格好良いだけで別になくてもストーリーが成立するシーンってあるじゃないですか。それを今の映画でやるのが逆に凄い。俗に言うMTV方式と呼ばれるシーンも現存し、マッチョたちがビーチでアメフトやってる楽しいファンサです。それにストーリーも超王道。友情あり恋愛ありライバルとの切磋琢磨ありの青春活劇。この辺のドラマ要素には奥深さが足りない気はしましたが、なんて爽やかなんだ。

こんな感じで時代に左右されずに“あの頃”を復活させて「ザ・ハリウッド」を魅せてくれるわけですが、一点だけ強烈なアップデートを遂げていたのがアクションシーンです。ちょっとレベルが異次元。前作同様アメリカ軍協力のもと極力CGに頼らないスタンスに一層磨きのかかった妥協なきアクションシーンの釣瓶打ち。っていうかストーリーの本筋となるあのヤバいミッションって「スターウォーズ」へのオマージュだよね?w

そんな驚異の映像表現もそうですが、音響もたいへん素晴らしかったと思います。ジェットエンジンの轟音が体を微かに揺らしてくる感じ。あぁこの感覚といえば、出ました『マッド・マックス 怒りのデスロード』(2015年公開)を映画館で観た時だわ。IMAX上映なら心臓の弱い方には危険レベル。恐らく来年のアカデミー賞の音響編集賞あたりにノミネートされそうな気がします。

まとめ

以上が私の見解です。

久々に純度100%のハリウッド映画を観ました。万人受けってこういう事だよね。つまり映画館で観るべき快作。特に前作ファンならアツくなるシーンも多いので、本作観ずして「トップガン」は語れなくなるでしょう。

ちなみにエンドロール前のアレ、最高っすね。どう説明したら良いのか微妙ですが、主要キャスト各々の笑顔シーンで〆るあの終わり方。これもまさに80年代っぽいですよね。ぶっちゃけ次回作への伏線シーン挟むより俺は好きだぞ。

ということでこの辺でお開きです。ありがとうございました。

 

※余談

そういえばマーベリックが来ているジャケットの背中にあった日本と台湾の国旗のワッペンが復活してましたね。予告やポスターだと消えていたので某国の顔色の伺ったのかという意見が出てました。まぁ日本は置いといて(いまいち理由も分からんし)台湾の旗を出すということは、映画の内容だけにアメリカがは台湾を国として認めているという立場表明みたいにも見えます。さぁ体どんなリアクションがあるのでしょうか、まぁそんなに取り沙汰す内容でもないか。

 

↓最後にこちら。「シャーー!!!」って叫ぶ声が聞こえるトム。こんなシーンあったかな?世界大会で優勝を決めた瞬間のアスリート感が半端ないです。

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