キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第189回:映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』感想と考察

久方ぶりとなりました。熱中症で体ぶっ壊したり旅行をしたり落雷でネットワークがダウンしたりと映画を観る以外に色々とあったので。そんな今回は現在公開中の映画『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』を語っていこうと思います。公開から日にちも経ってますし、書きたい事の都合上がっつりネタバレでいきますので、これからご覧になられる予定の方はどうぞお引き取りを。

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イントロダクション

スパイアクション映画の大ヒットシリーズ「ミッション:インポッシブル」の第7作目。シリーズ初の2部作構成の1発目という事で、そろそろシリーズも締めくくりを迎えるのでしょうか。ちなみに私が一番好きなのは5作目の『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年公開)です。

IMFのエージェント イーサン・ハント(トム・クルーズ)にある任務が課せられる。それは、全世界のネットワークを操り人類をコントロールする事の出来る“なにか”に繋がる鍵を悪人たちの手に渡る前に奪取し“なにか”の全貌を突き止める事。多くの諜報員や武装集団が鍵を狙ってイーサンたちを追う中、イーサンの過去を知る男の脅威も迫っていた。

監督はクリストファー・マッカリー。「ローグ・ネイション」から3作連続続投ですが、トム・クルーズ主演作品では『アウトロー』(2012年公開)の監督や『ワルキューレ』(2009年公開)の脚本等も手掛けるトム・クルーズと二人三脚な方。でも実は『ユージュアル・サスペクツ』(1995年公開)でアカデミー賞脚本賞を獲っているのは意外なキャリアです。

主演は勿論トム・クルーズ。去年の『トップガン マーベリック』効果もあってか劇場は満員でした。やはり今日本で一番ネームバリューのあるハリウッドスターです。その他、レベッカ・ファーガソンサイモン・ペッグヴィング・レイムスヴァネッサ・カービーの前作からの出演メンバーに加えて、今作で主軸を成すのがヘイリー・アトウェルMCU(マーベルシネマティックユニバース)では、エージェント・カーターというこちらもスパイっぽいキャラを演じてました。ホラーじゃない方のくまのプーさんの実写映画にも出てたような。それにしても主要女性キャラがほぼシャープな顔だちの方(狐顔っていうのか?)ばかりなシリーズですね。これはトム・クルーズのお好みなんでしょうか?w

トム・クルーズvsAI

さて、もう7作品も作られていて結構なご長寿シリーズとなっているM.I.Pですが、回を重ねるごとに曲芸レベルが増し一体何処へ向かっているのか分からないスケールとなっているシリーズ。今回もトチ狂ったアクションに驚愕の連続です。バイク&車で駆け抜け、空をも舞う。ラストのSASUKE×『ロストワールド/ジュラシック・パーク』(1997年公開)な鬼ハードクラミングはもう笑うしかないよ。そんな圧倒的過ぎるスケール感に魅了されて観ている間はあまり気になりませんが、後から考えてみると何だかよく分かないシーンも多いと思うんですよね。今作に至っては“結局世界を救うのに必要なのは掏摸と走力では?”と思ってしまうほど盗みとダッシュが横行(いや楽しけどさ)。また、この人は何がしたいのか、何をやっているのか謎なシーンは多々あった気もします。

そんな今作そして次回作のミソとなるのは、ざっくりいってしまえば自我を持ったと思わしき暴走AIをIMFのスパイたちが出し抜けるか否かになります。諜報員という情報エキスパートたちが圧倒的情報量を要するAIにどう立ち向かうのか?シリーズ史上最も厄介で現代的な敵と思われます。

なんせトム・クルーズも属する全米映画俳優組合がAIによる俳優の仕事の代替を理由の一つにストライキを行っているわけです。AIとのリアルな戦いがもう既に起こっている状況なのが"こんな時代に突入したのか"と何とも感慨深いものがあります。思えばトム・クルーズ自身があえてスタントをこなす事に固執しているのも、AIに対する一つのアンサーなのかもしれません。生身だからこそ醸し出せる臨場感や迫真性を果してAIが作れるのか、まるでトム・クルーズが「俳優」の在り方を示しているかのようです。

まとめ

以上が私の見解です。

対AIという到底インポッシブルな敵に対してどう落とし前を付けるのか?Part2に期待ですが、えっと…ちょっと待ってよ…。あのですね、イルサさん(レベッカ・ファーガソン)がご退場というのは受け入れがたいぞ。その穴を埋める形で新規加入となったグレースさん(ヘイリー・アトウェル)にはまだそこまでの魅力は感じてないし…。イルサさんもグレースさんも敵にも味方にもなる駆け引きタイプなキャラってのは共通ですが、立場というか経緯が違うからなぁ。また、イーサン&グレースのアクションがほとんど時間を要し尚且つ密着度の高いシーンばかりでベタベタした印象を受けたのもちょっと気になったな。

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。