キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第244回:映画『デッドプール&ウルヴァリン』感想と考察

今回は現在公開中の映画『デッドプール&ウルヴァリン』を語っていこうと思います。始めに言っておきますと今回はネタバレ全開でやっていきます。これはネタに触れなきゃ語れんでしょ。

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イントロダクション

2016年に公開されたマーベルコミック原作のヒーロー映画『デッドプール』の3作目。2作目は2018年なので6年も前なのですね。その間、諸々あったのは承知の上ですが。

過激アクション&下ネタ、そして第三の壁を破る型破りなスタイルで人気を博したデッドプールことウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)。そんなデップーもディズニーの20世紀FOX買収の荒波に揉まれる。MCUでお馴染みのアベンジャーズに志願をするも不採用。しかしとある世界の命運を掛けたミッションに挑む事になってしまう。その鍵を握るのは最期を迎えたはずのウルヴァリンことローガン(ヒュー・ジャックマン)だった。

監督はショーン・レヴィライアン・レイノルズ主演の『フリー・ガイ』(2021年公開)、そしてヒュー・ジャックマン主演の『リアル・スティール』(2011年公開)を手掛けている監督です。なるほど、2大主演をまとめるという意味で本企画はこの人しか居なかったのかもしれませんね。

主演はライアン・レイノルズ。本シリーズで一躍大スターとなったと言って良いでしょう。その前に『グリーン・ランタン』(2011年公開)やってたんですけどね。個人的には『6アンダーグラウンド』(2019年公開)が好き。マイケル・ベイの破天荒な作風とレイノルズが持つ陽性なキャラクターがマッチしてました。続編ないかなぁ。

そしてもう一人の主人公がヒュー・ジャックマン。ヒーローの素晴らしい幕引きを見せてくれた『LOGAN/ローガン』(2017年公開)からの復帰でございます。当初、本作で復活するって聞いた時は”やめとけよ…”とは思ったもんです。ちなみに現在公開中の『フェラーリ』の主演候補だったらしいですよ。アダム・ドライバーとはまた違った印象になっていたでしょう。

ありがとう、20世紀FOX

まず先き言っておきますと決して完成度の高い映画ではないという事です。どうしてその行動しているのかよく分からないシーンが多々あり。例えば『オールド・ボーイ』(2003年公開)のようなアクションで見せるデップー大集合シーンは結局何だったのか?そういった軸となるストーリーに直接関係ないシーンが色々詰め込まれているせいで全体的に散漫なストーリーになっている印象は受けました。しかしテーマ自体が散漫になる事がないのがポイント。本作のテーマ、それは「20世紀FOX」への感謝の意です。

2019年にディズニーが買収。それにより2020年から「20世紀FOX」から“FOX”の名が消え「20世紀スタジオ」と名称変更。制作する作品数にも制限が掛かり縮小をしました。そんなスタジオがディズニーよりも先駆けて制作してきたのがX-MENシリーズ筆頭としたアメコミヒーロー映画のフランチャイズでした。ヒーロー映画の土壌を築いてきたといっても過言ではありませんし、思い入れの強い方もきっと多い事でしょう。

だからさぁ~ほんとズルいですよぉ~。改めてウルヴァリンが好きな気持ちやガンビット主演映画を楽しみしていた頃を思い出さずにはいられませんでした。ジャガーノートやヒューマン・トーチに懐かしさを感じましたし、ローラの成長にウルッとするのはもはや親目線でしょうか。ただ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年公開)がソニーピクチャーズと、本作が20世紀FOXとの摩擦解消作品だと捉えてしまうと何だかモヤッとする気持ちも否めませんが、ノスタルジーに感極まるのは今までの作品を観てきた人間の性。エンドクレジットの映像なんてアツい。

ではなぜこんな作品になったのか?恐らくライアン・レイノルズヒュー・ジャックマンも、そして監督のショーン・レヴィ20世紀FOXへの感謝の気持ちが強かったのだと邪推します。レイノルズは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009年公開)を含めたデッドプール、ジャックマンはウルヴァリンを演じた事。そして監督はFOX時代に「ナイト・ミュージアム」シリーズを手掛けた事が大きなキャリアとなったのは間違いないでしょう。なので私からも言わせて下さい。ありがとう20世紀FOX

まとめ

以上が私の見解です。

まさかあのロゴをスクリーンで再び拝める日が来るとは…。上映作品としての最後は傑作『フォードvsフェラーリ』(2019年公開)だった事は忘れてはいけません。ちなみにですが調べてみるとブレイド20世紀FOXではなくニューラインシネマですって。映画化の権利をディズニーが得たから登場させたのでしょう。新作はどうなる?

それと『フュリオサ』オマージュ早くないすか?いや恐らく「怒りのデス・ロード」のオマージュだと思いますが、チャリオットバイクの被りは偶然か。ともあれ今年がマッドマックスイヤーである事がここでも証明されました。V8!

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。