キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第186回:映画『インディ・ジョーンズと運命のダイアル』感想と考察

今回は現在公開中の映画『インディ・ジョーンズと運命のダイアル』を語っていこうと思います。毎度のことながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

80’sを代表するシリーズにして、アドベンチャー映画の金字塔「インディ・ジョーンズ」シリーズ。前作「クリスタル・スカルの王国」から15年ぶりの新作となります。

冒険家にして考古学者のインディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)。引退間際に、友人の娘で名付け子であるヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)が現れる。彼女は伝説の秘宝「運命のダイヤル」の研究をしていると言うので、過去にナチスドイツから奪ったダイヤルの一部を彼女に見せる事に。しかしのそダイヤルを狙う元ナチの科学者 フォラー(マッツ・ミケルセン)も動いていた。

監督は『LOGAN/ローガン』(2017年公開)や『フォードvsフェラーリ』(2019年公開)のジェームズ・マンゴールド。出ました『フォードvsフェラーリ』という大傑作。初めて観た時は映画館でガチ泣きしましたよ。悔しくて悔しくて溜まらなかった。なお、シリーズ過去4作でメガホンを撮ったスティーブン・スピルバーグ御大はジョージ・ルーカスとともに製作総指揮に回っています。重責が過ぎる案件ですね。

主演は勿論ハリソン・フォード。本作シリーズのみならず「スター・ウォーズ」シリーズに「ブレードランナー」シリーズと今なお映画のみならず様々なカルチャーに影響を与え続ける名作に出演するレジェンド。『42~世界を変えた男』(2013年公開)の時の球団のオーナー役も良かったよな。そんな中注目したいのがマッツ・ミケルセン演じる敵ボスの手下の一人にボイド・ホルブルックがいます。おっこれは『LOGAN/ローガン』からの流れじゃん。あの時もボスの一番手下みたいな役でした。そういえばパブロ・エスコバルを追うDEAのドラマ『ナルコス』はシーズン1を観て止まってたな。観なくちゃ。

頑張りました

実は私かなり期待してました。予告も良い感でしたし、何しろを手掛けるのがジェームズ・マンゴールド監督。『フォードvsフェラーリ』や『3時10分、決断のとき』(2007年公開)では激アツなブロマンスを描いたのはさることながら、『LOGAN/ローガン』でローガン/ウルヴァリンというキャラクターに「次世代への継承」という素晴らしい餞を行ったわけです。と言っても次の「デッドプール」で復活するらしいんですけどねぇ。あんな綺麗な終わり方したからこそ蛇足を疑ってしまうなぁ…。ともあれ監督がマンゴールドであればインディ・ジョーンズに対しても素晴らしい花道を用意しているのだろうと。

しかし蓋を開けてみると名付け子だという迷惑女とグルのキッズに振り回されっぱなしのちょっと不憫なインディの姿。そのおかげかハリソン・フォードのテンション低めの困り顔がいつも以上に物語とマッチしているのは皮肉なものです。また「魔宮の伝説」(1984年公開)への目配せが多いと思いきや終盤のトンチキ具合は「クリスタル・スカルの王国」(2008年公開)の路線。いや面白いアイディアだとは思うけど、またこれ系のネタかよ、最近の作り手はどうしてそんなに好きなんだ。

そもそもこの時代に「インディ・ジョーンズ」自体が難しかったのではと思います。当時ほど明確な敵が描きずらいし、グローバル化やネット社会の発達により異文化との距離が近いせいで異国情緒のスペクタクルも打ち出しずらい(だからこそあの終盤の展開なんでしょう)。最初から分が悪いわ!

そんな感じで『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年公開)の時のような監督の良さが全体的に活し切れていない印象。しかし最後に挽回を図っていたので結果オーライにはなっていたように思えます。あの哀愁漂う感じ。そしてラストのやり取りは胸キュンです。スピルバーグ御大からの重た過ぎるバトンは何とか落とさず走り切ったかな?80歳のフォードも含め諸々頑張りました。そしてお疲れ様でした。

まとめ

以上が私の見解です。
何でしょう、15年ぶりの復帰&これが最後だからモヤっとするのであって、シリーズの真ん中ぐらいの作品と想定すれば結構良作だと思います。まぁ尺はもう少し縮めて欲しいかも。ということでこの辺でお開きです。ありがとうございました。

※ちなみに

こっからは悪態をつきます。本作上映中、私の両サイド、特に左隣に座っておったジジイ。スマートウォッチをチラチラ、チラチラ…。あああ!だからスマートウォッチは大嫌いなんだ。スマホじゃないからさほど光は目立たないとでも思ってんだろ、クソが。あのな、インディはハミルトン付けてたけど、映画に登場するキャラって基本アナログorデジタル腕時計だろ。つまり出来る人間はスマートウォッチなんてゴミみたいなものなんて付けねぇんだよ!…ってさすがに言い過ぎかw失礼。 まぁ少なくとも映画館では外すのを必須でお願いしたいものです。