キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第185回:映画『プー あくまのくまさん』感想と考察

今回は現在公開中の映画『プー あくまのくまさん』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

ディズニーのアニメーション化で有名な児童小説「くまのプーさん」。この原作小説の著作権が切れてパブリックドメインになった事で、まさかのスラッシャーホラーになってしまった作品。

100エーカーの森で楽しく暮らしていたクリストファー・ロビン(ニコライ・レオン)とプーを筆頭にした半獣人たち。しかし彼は大学進学を期にプーたちを森に残して旅立ってしまった。時が経ち、婚約者と共に森に戻ってきたロビン。そこで目にしたのは置き去りされた事を激しく恨み、飢えを凌ぐために人間狩りを行う凶暴な姿と化したプーとピグレットだった。

監督はリース・ウォーターフィールド。なんとこの方、プーさんには飽き足らずバンビやピーター・パンもホラー映画に仕立てようと動いているんだとか。一大プロジェクトじゃんか、つまりディズニーアニメーションへの宣誓布告的な殺人鬼ユニバースが出来てしまうのでは?

アイディア勝ち

一般世間の皆さん、アリエルの人種がアニメーションと実写で違うことよりプーさんが人殺しになっている事の方を議論すべきですよwちなみに『リトル・マーメイド』の原作となっているのはアンデルセンの童話『人魚姫』。1837年に発表された童話なので、アニメーション版(1989年)が作り出した白い肌に赤毛というイメージから変わってもおかしくはないはずですし、アニメーションに忠実にとかヌカす連中にこそ“無意識の差別”というバイアスが働いている可能性があるのでは?イェーイ論破~w なんて事を言っているとヤバい奴に絡まれ兼ねないので話を戻しましょうね。まぁ公開中実写版もアニメーション版も観てないしさぁ!

“プーさんのヒューマンハント”なんていくら権利フリーとはいえ倫理も道徳もありゃしません。そんな不謹慎な事をして青少年の教育に… というデタラメは置いといて、“おぉプーさんが人殺し!”とホクホクしながら前述『リトル・マーメイド』をよそに観に行く私のような輩が存在するんだからしょーがない。私だって昔はディズニーランドの「プーさんのハニーハント」とか好きだったんですよ。もうディズニーランド自体10年以上行ってませんが行けばきっと童心が甦るはず。しかしその10年以上もの間に私の嗜好は、やれマッドマックスだゾンビに様変わり。私もプーさんと同じで純粋さを失ってしまったのか…。ともあれエンタメにおいて時に不謹慎さが大事なアイディアの源泉になると感じられます。

そんなアイディア勝ちな本作ですが内容自体はまずまず。恐怖演出は背後から出てくるか証明チカチカばかりでパターンが乏しい印象。それに無理にエロ要素入れようとしてスベってる感がありましたね、自然じゃないっていうか。

ただゴア描写も含めビジュアルは頑張ってたと思いますし、なかなか面白かったです。プーは顔に可愛かった時の名残があるのが良い味を出してます。子役で有名になった役者がいい歳の取り方をせず「こどもオヤジ」な見た目になった感じがありました。逆にピグレットに至ってはガッツリ猪顔で可愛かった頃の面影がなさ過ぎるルックスに。ずんぐりとしたがたいの良さにぶっとい鎖って真壁刀義かよw

まとめ

以上が私の見解です。

「プーさん」というコンセプトのおかげか割と規模デカめで上映されてますけど俗に言うB級ホラー。まぁB級映画の定義ってよく分かりませんが、あまり期待しないで観るのが丁度良い塩梅の作品です。

それと銃について言わせてくれぇ。あんなデカいリボルバー護身用で所持するサイズじゃないでしょw マウントレール付きでイカしてるのに弾は一発…装填されているかの確認は怠らないように。

最後にイーヨー、あんたの事を忘れねぇ。

というわけでこの辺でお開きです。ありがとうございました。

参考:

ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 人魚の姫