キャプテン・シネマの奮闘記

映画についてを独断と偏見で語る超自己満足ブログです

第204回:映画『ゴジラ-1.0』感想と考察

今回は現在公開中の映画『ゴジラ-1.0』を語っていこうと思います。毎度のことながら、ややネタバレ注意です。

f:id:captaincinema:20231106174150j:image

イントロダクション

日本、いや全世界における怪獣映画の“キング・オブ・モンスター” ゴジラの生誕70周年記念として製作されたパニック映画。日本で製作された実写ゴジラ作品は7年ぶり、合計30作目になります。

舞台は戦後。敗戦によって多くの人や物を失った日本の沿岸域で船が沈没する事故が相次いでいた。原因となっていたのは特攻兵だった敷島(神木隆之介)が戦時中に遭遇したゴジラと呼ばれる巨大生物。水爆実験の影響で巨大化したゴジラは復興段階にある東京に迫っていた。

監督は山崎貴。「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズをはじめヒット作品を生み出してきている何だか評判の良い監督さん。日本におけるVFXのトップクリエイターらしいです。私『永遠の0』(2013年公開)ぐらいしか観た事がなく、正直あの作品が全く好きではなくて。だから変な苦手意識から他作品に手を出して来なかったって話なんですが、「ゴジラ」となったら黙って指をくわえているわけにもいかん!かかってこい!…いや待てよ『STAND BY ME ドラえもん』(2014年公開)は観た気がします。内容はさっぱり覚えてませんが“ドラ泣き”はしてません。

主演は神木隆之介。30歳ぐらいにして芸歴20年以上の年齢の割にベテランな方。『桐島、部活やめるってよ』(2012年公開)のタランティーノの話するシーンが忘れられん。TVドラマ『コントが始まる』も良かったな。その他浜辺美波青木崇高吉岡秀隆安藤サクラ等が出演。あの、思い違いかもしれませんが一瞬だけ橋爪功居なかったか?

ビジュは良いけど…

さぁついに本ブログでも邦画ゴジラを扱う時が来ました。私にとってゴジラシリーズは映画が好きになったきっかけの一つ。まだ幼稚園児ぐらいでしょうか。近所のレンタルビデオ店でよくvsシリーズ、いわゆる平成ゴジラシリーズを借りていたものです。懐かしいな、今ではU-NEXTで見放題ですから良いのか悪いのか。ちなみにマイベストゴジラ映画は『ゴジラvsデストロイア』(1995年公開)。1作目の『ゴジラ』(1954年公開)とセットで観るのが最高です。

そんなゴジラへの思い入れは強く、そして山崎監督作への苦手意識のあるという難しい境遇で挑んだ本作ですが、まずゴジラ登場シーンは総じて素晴らしいと思えました。序盤の掴みもナイスですし、銀座破壊シーンの容赦なさも圧巻(あぁ~日劇〜)。海上での主人公一向とゴジラの初対峙シーンは『ジョーズ』(1975年公開)っぽさが感じられスペクタクルに満ちていました。とくにゴジラ史上最高レベルの火力であろう放射熱線シーンが至高。背びれボキボキからの一瞬天を仰いでドカーン!おしっこチビるぜ。

また監督の軍事オタクさが滲み出ているのも良かったのではないかと。戦艦やら駆逐艦やらバンバン登場するし、終盤はまるで『バトル・シップ』(2012年公開)&『ダンケルク』(2017年公開)を彷彿。海軍オタクな一面でいえば、ピーター・バーグ監督じゃんかw それこそ『バトル・シップ』じゃないけど、もっとミリ系ゴリゴリのアクション映画を撮ったら面白いのでは?戦時中の日本海にエイリアン襲来!アメリカとは停戦&共闘でエイリアンをぶっ潰せ!みたいなw

ただしドラマパートは正直面白くなかったです。役者陣の演技が過剰でナチュラルさがなく、もっとリラックスしなよと思って観てました。これは演出の問題でしょうか?それともゴジラ作品というプレッシャーなのか。

また主人公が「戦争を終わらせる」決断をするきっかけがあの出来事ではテーマ性から少々ズレてる気がします。今回のゴジラが象徴するものが「戦争体験」だと思えたから尚更、あれではただの復讐であり清算や終止符には感じられません。前述『永遠の0』が苦手だったのもここなんですよ。どうも戦争や国家をテーマにしていたのに、いつの間にかパーソナルなメロドラマに寄っていく感じ。戦争ものは終始冷徹であって欲しいですね。

それに戦後が舞台なのにどうも戦後に見えない小綺麗さが漂っていたのも気になりました。45年から46年のたった1年でこんな綺麗になるんすか!?ラストも腑に落ちなかったなぁ。

まとめ

以上が私の見解です。

色々文句は垂れましたが、好きか嫌いかで言えば好きです。映画館で観られて幸福でしたしVFXゴジラも悪くなかったです。これだけの技術力があるならそろそろゴジラのみならず邦画でのキングギドラモスラもスクリーンで拝みたい。ジャパニーズゴジラさんもそろそろ人間潰すだけじゃなくて仲間たちとスクリーンで戯れたいと思うよ。

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。

※ちなみに

ゴジラの日に認定もされている11月3日、公開初日に行ってきましたが、それはそれは大人も子供もゴジラガチ勢がいっぱい。おまけに場所が東宝の本丸 日比谷で観たから当然でしょう。外ではゴジラフェスがやっており、日比谷はいつもの休日の倍増しで人だかりになってました。私もね、ゴジラのTシャツという正装でいたところ鑑賞後に館内のロビーで某TV局の取材を受けましたよ。やっぱりゴジラとなるとTV局も黙ってないんだと思いましたし、これだけの集客力があるなら昔みたく毎年のように製作しても良いじゃない!ドラえもん名探偵コナン並みに稼げると思うぜ、東宝さん。

 

↓最後にこちらTOHOシネマズ新宿の一枚。おぉ平成vs令和なご機嫌な状態。地味に『ザ・クリエイター』があるのも狙っているのか、ギャレゴジ!

f:id:captaincinema:20231106174244j:image